INTERVIEW

長谷川 踏太                                踏太さんをめぐる5つのちょっとした驚き

長谷川踏太さんは公式にはデザイナーということになっています。初めてお会いしたとき、彼の人柄と作品から受ける印象とのギャップに衝撃を受けました。

ロンドンに拠点を置くクリエイター集団、トマトのメンバーである長谷川さんは、過去にビルケンシュトックとのコラボレーション、書籍「コトバ/デザイン/アソビ」の出版などをされました。今回のインタビューでは、彼の生い立ち、作品、2つのまったく異なる文化での生活についてお話を伺いました。


5 Somewhat Surprising Things About Tota 

Tota Hasegawa is officially a designer by trade. Meeting him for the first time in person, we were struck by the apparent gap between his real personality, and the personality one imagines for him just by looking at his work.

Recently, Hasegawa, a member of the London-based design creative tomato, has collaborated with Birkenstock on a line of sandals and worked on the book Kotoba/Design/Asobi (or Word, Design, Play). In this, his first interview, we chatted with him about his background, his work, and living a lifestyle in two disparate cultures. Here are five things about Tota you might be interested to know.


I. 踏太さんは何度もバトンを渡す
踏太さんはPTB出品リピーターサークルのメンバーです。そして出品点数を上げることに熱心です。

II. 踏太さんはデザイナー商品に興味がないデザイナーである

「私はとても小柄な子供だったので、学生の時もちゃんとサイズが合うのは古着だけでした。今でもクリーニングしたての古着の匂いや古着屋の匂いを嗅ぐと懐かしい気持ちになります。その頃から古いモノに対して畏敬の念というか、少なくとも感謝の気持ちを持っていました。そういうモノがどうやって使われてきたのか気になり始めたのです。

僕の家族のライフスタイルは父の店(踏太さんが生まれた年に開業した文化百貨店)の影響を受けていて、私のモノの考え方とモノとの付き合い方はそうして形作られました

多くの人々は、デザイナーなんだから、僕はデザイングッズが大好きに違いないと思っているかもしれませんが、それは真実とはちょっとかけ離れていますね。僕はいわゆるデザイングッズに特別な感情を持っていませんし、新しいデザインを無理に生み出す必要性も特に感じていません。もし僕が10,000円もするようなデザイナーTシャツを着て実家に帰ったら、父はおそらくがっかりするだろうなと思ってそれを避けたりしていました。

僕は好奇心旺盛ですが、多くの場合その好奇心はすでに存在してきたモノによってほぼ満たされます。モノは過去に遡って行く方が面白い。新しいことに意味があるモノは電子機器くらいですかね。」


I.Tota is a repeat BATON PASSer
Tota is a member of the elite two- timer PTB contributor circle. And in fact, has expressed interest in keeping score.

II.Tota is a designer who isn’t into “designer” goods.

“I was a really small kid, and the only clothes that would fit me properly were those from vintage stores. Even now I still feel a kind of nostalgia from the smell of freshly ironed vintage clothes, the aroma of the vintage shops. From then on, I had a kind of reverence for, or at least appreciation of older items. I started to wonder about how those items were used.

That, coupled with the lifestyle we led as an off-shoot of my father’s shop (Bunkaya  zakkaten, started the year Tota was born) really kind of formed my opinions on things and my way of seeing things.

I think most people assume that because I am a designer, I must be interested in designer stuff. That is actually pretty far from the truth. I don’t have much feeling for “designer” goods and don’t particularly feel the need to even create many new designs.
I used to fear that if I came home wearing like a $100 t-shirt, my father would probably be pretty disappointed in me.

I have a curiosity, and a lot of times that curiosity can be satisfied by altering things that already exist. The only new stuff that I think is exciting is electronics, really.”

III. アートは言葉の壁を越える

長谷川さんは、厳しいがうさんくさい日本の入学基準に押し出されるように、英国のアートスクールへの入学を選びました。

「高校生活の終わり頃には、まわりのみんなは予備校に通っていて、美術学校の入試で重要な部分を占めるデッザン試験と学科の対策をしていました。海外の美大ではポートフォリオのみが選考基準で、資質があるかどうかは作品に基づいて判断されると聞いたのですが、僕にはそちらのほうが良い選択に思えたのです。

渡英した当時、大きな言葉の壁というのは特に感じませんでした。だって英語が話せないからと言って死んだりするわけでもないし。それに大学の授業の大半は、人と一緒に何かする時に何を伝えて何を伝えないべきか、とか一般的な人付き合いについてです。

大学院(ロイヤルカレッジオブアート、ロンドン)ではとても厳しく鍛えられ、自分のデザイナーとクリエイターとしての可能性が広がりました。」


III. Art, or even the study of it, can overcome language barriers.

Hasegawa chose the United Kingdom for art school over Japan, citing Japanese rigorous yet dubious admissions standards as a main impetus.

“At the end of high school, everyone around me was in these prep schools, practicing for the examinations used to determine admission into art school. I had heard that overseas, they just looked through your portfolio and decided whether or not you had potential based on your work, which seemed like a better choice for me.

When I arrived, I never really felt a huge language barrier; I mean, you are not going to die or anything because you don’t speak English well. And the undergraduate program is really mostly about learning what to say and what not to say to others when you are working with them, about dealing with others in general.

It was really the pace of graduate school (RCA, London) that made me work hard and expand my abilities as a designer and creator.”

IV. 長谷川さんはサラサラヘアーである

いや、本当にそうなんです。PTBの誰もこの点に気づいていないけれど、誰もがその絹のようなツヤに見とれてしまいます。


IV. Hasegawa has “sara-sara” hair.

No, really, this is true. Although none of us at PTB have confirmed this point with our own hands, we all made comments on its silky sheen.

V. 踏太さんは日本の大企業に勤めていたことがある

「年を重ねるにつれて、僕がサラリーマンになると父はがっかりするのではないかと思うようになりました。なのでソニーに就職した時、結局そこで3年過ごしたわけですが、家族は驚きましたし、自分自身も驚きました。良い機会だとは思ったし、経験も積むことができると考えたのです。まあ、オファー(トマトからの)があった時はまったく迷いませんでしたが。彼らが私に言ったのは、「今参加するならビザを取れるよ」みたいなことでしたが、それがまさに決め手でした。

僕のロンドンでの働き方はソニーの時とはかなり違っていて、たぶん日本の他のデザイナーとも違うでしょうが、イギリスではまあ普通です。もちろんトマトはオフィスを持っていますが、最近は1週間に2,3日ほど出勤して、他の日は家で仕事しています。

東京の労働者には当たり前の長時間労働は、非効率の象徴だと思います。ロンドンではみんなダラダラせずにサクサクと仕事をします。早く仕事を切り上げてパブに行きたいんでしょう」と笑いながら付け加えました。

トマトのメンバーの多くはパブに飲みに行くのが大好きで、ほとんど毎日です。僕はそれほど飲めないので、家で仕事をすることはそういう面でも都合が良いのです。」

もし生まれ変わるとしたら何になりたいですか?

オリンピック出場のハードル選手、為末大さんからの質問です。

今と違うなら何でも。女性とか運動選手とか。ギャングの生活にも興味がありますね。だって見方によってはギャングは団結力の強い家族みたいなものですからね。

本当のあなたとは?

人の形をした好奇心みたいなものでしょうか。


V. Tota once worked for a major Japanese institution.

“Growing up, I think my father actually kind of discouraged me from becoming a salaryman, so I think that when I took a job at Sony, where I spent three years, my whole family was a bit surprised, including myself. I thought I could give it a go, and that it would be experience for me. Alas, when I got the offer (to join tomato), I didn’t really hesitate. They kind of said to me ‘if you come now, you can get a visa’, which was really all the extra incentive I needed.

My working style in London is quite different from what it was at Sony, and probably quite different from other designers in Tokyo, but it is commonplace in the UK. Of course, tomato has an office, but recently I go there only about two-three days a week, and telecommute on the other days.

I do think that the long hours that are expected of employees in Tokyo represent a kind of inefficiency; in London, people tend to work hard and fast, perhaps so they can get out to the pubs a bit earlier,” he adds with a laugh.

“Most members of tomato are keen to go out for a drink, just about any day of the week. I am actually not much of a drinker, so I guess it works out pretty well all around, my working from home.”

If you could be born again, what would you like to be?

I think I would like to be just about anything that I am not now, perhaps a woman, or an athlete. I am kind of interested in the lives of gang members because, in a way, gangs are a type of really close knit family.

Question Pass, from Olympic hurdler Dai Tamesue:

What is the real you?

Something like curiosity in living form.

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